−6− −7−
4 早期復旧へ向けて、全力で事業遂行(復旧事業)
① 事業費ベースで、平成24年度末に78%を達成
「市復旧計画」のなかでは、東日本大震災において被災した市所管の公共施設や市道、上下水道などの社 会基盤の復旧に関する工程表を示しており、策定以降、市は市民生活の安心と暮らしの再建に向け、ライフ ラインの復旧や生活に直結する施設の改修などに全力で取り組んできました。
この結果、総事業費ベースでみると、平成23(2011)年度で「市復旧計画」の工程表で示した全事業費計 画に対し、平成25(2013)年度末(見込みを含む)では97%、当初計画を2ポイント下回る予定となっています。
(図4-1)
② 平成26年度早期の進ちょく率100%をめざし
小区分(施設)単位でみると、位置づけられた124区分のうち、平成24(2012)年度末までに95区分が完 了しており、残る29区分で復旧をめざしています。このうち22区分がすでに完了、あるいは完了見込みとなっ ていますが、7区分については平成25(2013)年度内の完了が困難と見込まれています。
主な完了困難な区分は、ガレキ処理で市内施設の処理能力を超えた一部種類の対応、道路や橋梁で権利関 係の複雑による工事の遅れ、前者の関連工事などとなっています。平成25年度は「市復旧計画」の最終年度 となりますが、市は早期の進ちょく率100%達成をめざすこととしています。(写真4-1 ~ 4-4)
4 早期復旧に向けて、全力で事業遂行 (復旧事業)
⑴ 「市復旧計画」の進ちょく状況
271億円(38%) 381億円(62%)
551億円(78%) 155億円(22%) 107億円(17%)
0 100 200 300 400 500 600 700
平成26年度(予定)
(億円) 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
平成23 ∼ 24年度 平成25 ∼ 26年度(予定) 平成23 ∼ 25年度
435億円(62%)
0.3億円(1%)
平成23年度 平成24年∼ 26年度(予定)
126億円(20%)
686億円(97%) 20億円
(3%) 平成23年度
平成25年度
(一部予定) 平成23年 ∼26年度
実績
実績
(計画)= 614億円
(実績)= 706億円
(実績)= 706億円 計画
(計画)
(実績)
平成24年度 実績
(実績)= 706億円
■図4-1 「市復旧計画」における契約事業費の進ちょく率
【市施設の被害、復旧状況】
■写真4-1(左)
破断した市道白米団地1号線 (勿来町白米地内)
■写真4-2(右) 復旧後
−8− −9− 4 早期復旧へ向けて、全力で事業遂行(復旧事業)
① 一時提供住宅の提供
ア 応急仮設住宅の建設や民間住宅の借り上げ
市は住宅が損壊または被災した被災者を恒久的な住宅に移行するまでの間、応急仮設住宅を建設するとと もに、雇用促進住宅や民間の借上げ住宅を同様の一時提供住宅として扱うことにより、避難住民の対応など を進めてきました。
この結果、一時提供住宅入居がピーク時(平成24年〔2012〕4月2日調査)では、3,221戸、8,984人を数 えましたが、平成26(2014)年2月現在では、2,521戸、6,846人まで減少しました。
③ ガレキ処理の進ちょく状況
東日本大震災に伴い、いわき市で発生したガレキなどの量は、約82万tと試算されており、このうち地震 や津波で発生したガレキなどの「災害廃棄物」の発生量は約66万t、津波により発生した土砂などの「津波 堆積物」の発生量は約16万tと試算されています。
これら災害ガレキなどについては、市内19か所に設置された仮置場に集積され、市民の皆さんなどが仮置
② 住宅団地被災や急傾斜崩落などの復旧
大地震によって、内陸部の住宅団地やその付近が滑動崩落、急傾斜崩壊、宅地擁壁の損壊などによって大 きな被害を受け、あるいはその危険があるため、安心して日々の生活を送れない状況に陥っている区域が市 内で多数確認されました。
このため、県・市の既成制度や東日本大震災復興交付金制度などの事業を活用し、復旧に努めました。 イ 応急仮設建築物復興特区の認定
市内には、津波被害を受けた後に、復興の推進に必要な仮設の郵便局や集会所、共同による仮設商業施設・ 事業所などが建設されていますが、これらを建築基準法に定める期間(最長2年3か月)を超えて存続させ ようと、福島県といわき市など県内59市町村が共同して応急仮設建築物復興特区を申請し、平成25(2013) 年7月に認定を受けました。
この措置に伴い、本市では、久之浜仮設店舗・事務所、江名仮設公民館・市民サービスセンター、四倉工 業団地仮設事業所など6か所が、被災建築物の建て替えや復旧が完了するまでの間、存続することができる ようになりました。
③ 一部事業を復興事業計画に組み入れ
沿岸部で被災した江名公民館、江名市民サービスセンター、豊間中学校、関田公民館、消防団施設の一部 など、さらには誘発地震で大きな被害を受けた内陸部の田人中学校、勿来学校給食共同調理場などについて は、それぞれ復興事業計画のなかにおいて、進ちょく管理をしていくこととしています。
⑵ 県事業など、そのほかの進ちょく状況
【市施設の被害、復旧状況】
■写真4-3(左) 崩落した野木前排水路 (常磐下湯長谷町地内)
■写真4-4(右) 復旧後
−8− −9−
5 震災前にも増して元気ないわき市を(市復興事業計画) 場へ搬入した災害ゴミを含め、生活の場周辺で発生
したガレキなどについては平成24(2012)年度末ま でに集積が完了しています。
平成25(2013)年度については、被災した家屋な どの解体撤去に伴い発生するガレキなどの集積を進 めています。
災害ガレキなどの処理については、県と㈳福島県 産業廃棄物協会との災害協定に基づき、市は同協会 いわき方部会員で構成する事業体へ委託するなどし て進めています。(写真4-5)
平成26(2014)年1月末現在、災害廃棄物発生量約 66万tのうち、処理が完了した量は約64万tで、処 理の進ちょく率は約96%となっています。処理を進 めるにあたっては、最終処分量をできるだけ少なく するため、可能な限りリサイクルを進めており、発 生量全体の約8割をリサイクルする見込みとなって います。(図4-2)
なお、災害ガレキ等の処理の進ちょくに伴い、設 置された19か所の仮置場のうち7か所はすでに集積 されたガレキなどの処理が完了しており、残りの仮 置場については平成26年度3月末までにおおむね処 理が完了する見込みとなっています。
また、一部の仮置場については、平成26年度も 災害ガレキなどをリサイクル処理した後の再生資材 の置き場などとして使用する予定となっています。
5 震災前にも増して元気ないわき市を (市復興事業計画)
⑴ 復興特区制度を活かした「市復興事業計画」
① 国は早急復興をめざし、「東日本大震災復興特別区域法」を施行
市が復興事業計画を円滑に実施するためには、国・県の支援や連携が不可欠となります。
国においては、「東日本大震災復興基本法」(平成23〔2011〕年6月公布・施行)に基づき、同年12月に「東 日本大震災復興特別区域法」を施行しました。次いで、平成24(2012)年2月には「復興庁設置法」を施行して、 同年2月10日には復興庁、その地方機関として、福島復興局(本局=福島市)いわき支所をいわき地方合同 庁舎に開設して、事業迅速化を図りました。
復興事業施策としては海岸、河川、下水道、交通網、農地・農業用施設、漁港・漁場等、学校施設等、災 害廃棄物の処理などが対象となり、おおむね5年間で完了をめざす予定となっています。
市は、国の特別区域(特区)制度を最大限に活用して、「市復興事業計画」(平成23 ~ 27年度までの5年間) を着実に遂行することとしています。
■写真4-5 ガレキの山を分別処理(新舞子ハイツグラウンド) 〔平成24(2012)年8月 いわき市撮影〕
処理済
未処理 未処理 処理済 未処理
処理済 未処理
津波堆積物
再生
埋立
焼却
推計 推計
推計
推計
推計量
82.3 万トン
■図4-2 災害廃棄物などの処理状況(平成26年1月末現在)